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2013年 12月 29日
12月21,22日と東京広尾の日本赤十字看護大学で開催された
第17回本統合医療学会に参加させていただいた。 統合医療に関わる西洋医学の医師、看護士等の医療従事者、 研究者、技術者、療法士が参加するほか 国家戦略として統合医療の今後のあり方を検討する関係省庁や 宇宙航空研究開発機構等 学会外部からも多くの講師が招かれていた。 大変興味深く貴重な内容が各会場で同時進行で行われていたため 体が一つではとても足りず、三つも四つも欲しいと思った2日間だった。 「統合医療」は 近代西洋医学を基盤とする現行医療と 伝統医学及び相補・代替医療とを統合させた医療である。 「統合医療」が目指す方向は 1.QOLの向上を目指し、患者一人ひとりに焦点をあてた患者中心の医療 2.身体、精神のみならず、人間を包括的に診る全人的な医療 3.治療だけでなく、疾病の予防や健康増進に寄与し 生まれてから死ぬまで一生をケアする包括的な医療 である。 ヨーガ療法もここ数年急速に西洋医療専門家と連携しながら 統合医療としての療法指導に携わっていている。 今回は「日本統合医療学会の認定と教育」のセッションや入門セミナーにおいて 日本ヨーガ療法学会の兵庫、東京の各幹事長が講演し またポスターセッションでは九州大学の岡孝和先生をはじめ 計6名がヨーガ療法指導の効果を報告した。 会を重ねるごとに ヨーガ療法が統合医療の中でしっかりと足場を固めつつあるように思う。 市民公開講座では「統合」ということについて 玄侑宗久氏(臨済宗僧侶、芥川賞作家)が 「体と心の統合」というテーマで講演された。 東洋の智慧である「瞑想」について 大変わかりやすく伝えてださったので その講演内容を少しまとめてみた。 ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~* 言語を使わない、言葉を使ってものを考えない脳の状態を作り出す方法が瞑想である。 瞑想はいろいろな宗教が技術として蓄えてきた。 人類は他の動物とは違い、言葉を使うようになった。 言葉を使ってものを考えている時、体と心は分断されてしまう。 ああでもないこうでもないと考えている時は非常にエネルギーを浪費している。 脳が体に悪影響を及ぼしてしまう。 脳が言葉を使っていない瞑想状態にある時、脳全体の血流が増す。 全身の毛細血管が開き、血流が促進され、体温は上がる。 体は非常に楽で、健全な状態に導かれる。 言葉によって分断されていた体と心が統合されてくる。 瞑想技法の中で、取りかかりやすいのは「流動に意識を乗せる」という方法。 呼吸は体の中における流動(変化し続けているもの)である。 体の中における流動の中で、呼吸は察知しやすい。 呼吸に意識を乗せてやるという方法が最もポピュラー。 意識が流動に乗っているという状態を作れば、脳はすぐに瞑想状態になる。 瞑想というのは常に今に意識を置き続けること。 今この瞬間、この瞬間と、ポン、ポンと意識を置いたまま、ずーっと移動していく。 (暗記したものを再生していくという、お経を唱える作業をしている時 流動に乗せながらも意識は今ここにしかなく 脳は瞑想状態になっているそうだ。) 意識を過去に持っていくということが思考。 未来のことを考えているといっても、材料はみんな過去にある。 今をどれだけ味わえるか、今にどれだけ四つに取り組めるのかが われわれの心身を統合する鍵となる。 講演の終わりに簡単にできる瞑想として ゆっくりと首を動かしながらその動きによって生ずる筋肉の内部感覚に意識を置く というワークをした。 意識を流れに乗せる。 絶えざる変化をし続けるところに意識を乗せる。 生じる感覚を意識は追うだけ。 何も考えることはできない・・・・。 体と心が統合され深くリラックスしていく内部感覚と、 会場全体が一つになったような意識の広がりを感じたのは 私だけではなかったはずだ。 肉体を通じての自己意識化。 今この瞬間に集中するという「マインドフルネス」。 まさにヨーガ療法の「瞑想」技法の一つを この場に居合わせた参加者全員で共有できたことが非常に貴重だと思った。 ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~* 日本統合医療学会の名誉理事長である渥美和彦先生が 「今後の医療は治療中心より予防中心へ、エネルギーを浪費しないエコ医療へ、 医療施設に依存しないセルフケアへ、と変わる。」 と断言しておられ、 この大会中 予防、エコ、セルフケア というキーワードが繰り返し語られた。 このキーワードに象徴されるこれからの医療の形に ヨーガが充分答えられるものとして存在価値がある ということを再認識させていただいた。 同時に 今後更に多くの場で有効に使っていただけるよう 微力ながら地道な努力を続けていきたいと思った次第である。 今年もたくさんの学びをさせていただいた。 感謝しつつ一年を終えたい。
by prashantih
| 2013-12-29 14:16
| YOGA
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